Pt950 和彫りパールイヤリング カスタムオーダー
マットに仕上げたプラチナの板に和彫りを施し、大きさの異なるあこや真珠を3粒ずつセットしたイヤリングです。
写真では少しわかりにくいのですが、身に着けると動きに合わせて、放射状の直線のシャープな和彫りがキラキラ輝きます。
あこや真珠のやわらかな光と好対照です。
和彫りが入るオーダー品の工程は、実はすこし複雑です。
まずはおおもとのプラチナのイヤリングの部分の制作。デザイナーがCADで描いたモデルを元に、
両耳のイヤリングが左右対称なカーブになるよう、職人がプラチナの板から作り上げます。
後から和彫りの入る表面だけはマットに仕上げ、ほかの部分はつるつるの鏡面に磨き上げます。
次に表面のマットな面に彫りの職人が直線の和彫りを彫り入れます。
このとき、すでにイヤリングには後ろ側の金具の一部や、後からパールをセットするための芯が付けられているので、
それらを傷めないように作業を進めなければなりません。
直線の和彫りを寸分違わぬ間隔できれいに彫り入れるには、とても高度な技術が必要です。
最後にもう一度つくりの職人が全体を仕上げ、裏側のバネ金具の調整と、パールをセットしたら完成です。
華やかなジュエリー制作の裏側には、実はたくさんの細やかな配慮の積み重ねが隠れています。
和彫りが入る複雑なオーダー品の場合は、デザインも構造も、世界にひとつしかないものになる場合がほとんどです。
時間はかかりますが、このようにしたらどうだろう?と何度も相談を重ねることで、はじめて特別なジュエリーが出来上がります。
お客様の想いと、職人の高度な技術や経験の全てが詰め込まれたジュエリーには、
ある意味、いまの値段では測れないほどの価値があるのかもしれません。