ジュエリーリフォーム、オーダージュエリーのつくられ方 私たちの場合

– 完全カスタムオーダーと空枠利用 –
ジュエリーの石のリフォームの方法には、現在の日本のジュエリーマーケットでは大きく分けて2つあるでしょう。
1.完全カスタムオーダー
一つ一つの石や、お客様のサイズやご希望のデザインに合わせてつくっていきます。
2.空枠 – 既存のデザインの空枠があり、石のサイズに合うデザインを選ぶ
最近では、CAD(立体造形ソフト)のデーターで石座の修正や取り換えができる場合もあります。
シンコーストゥディオがリフォームを通常お受けする場合は、完全カスタムオーダーで、一つ一つデザインし、制作していきます。

– 空枠ではなく、一つずつ、つくる理由 –
今までたくさんのリフォームを手掛けてきて、空枠を使わない理由はいくつかあります
デザイン性
空枠対応は、一つの原型を使って、様々な石の形に対応することでコストを下げるために始まった方法のため、比較的デザインは保守的になりがちです。
たとえは、この上のリングのような特殊な石留や、下の写真のようにリングの腕に合わせてつくることはできません。

ジュエリーの石は一つずつ形が違う
ジュエリーの製品として出来上がっていると、中々気づかないのですが、リフォームをするような高額な石は、原石からなるべく大きく取ろうとするため、
縦横の幅、深さが全く違います。
その中でもダイヤモンドラウンドブリリアンカットの石は、石のテーブル幅に対する深さの美しさの定義が決まっているため、比較的キャラットごとの幅と深さが標準化されています。
しかし、それ以外のファンシーシェイプは、表面性が広くて薄い石、深い石など様々。
特に、気が付かないのが石の深さです。この石の深さによって、でっぱり方が違ってくるので、デザインにかなり影響を与えます。
私たちは、時として、この石の高さを利用して、側面から美しく見せてしまう、石留を提案します。
こういった石留は、石の形と爪、そして石座とがぴったりと合っていないと石が取れてしまいます。
職人技の、高度な技術です。

– CADでデザイン、3Dプリンターで確認 –
私たちのデザインは、CADという立体造形ソフトでしています。
デザインで立体でとらえることで、立体感のある新しいデザインが生まれます。
また、お客様、職人たちにとっては、3Dプリンターで出力した立体でデザインを確認できることは、安心につながります。

– 実は、1点ずつ手づくりをしています –
3Dプリンターで出力する場合、それを原型にして、鋳造してつくることが一般的かもしれません。
しかし、シンコーストゥディオでは、たいていの1つしかつくらないリフォームやカスタムオーダーの場合、3Dプリンターの原型モデルはあくまでも見本。
職人が金やプラチナのから1点ずつつくっていきます。(鍛造-たんぞう-技法)
金属板からつくった方が完成度も高く、コストも同程度だからです。
とはいえ、金属の板から滑らかなカーブや複雑な形をつくりだしていくのは、実はとても高い技術が必要です。
金やプラチナをを溶かし、叩いて、なまし、打出し、ろう付けなどをしていきます。
今、シンコーストゥディオの制作をしているのは新潟の職人たちです。
時に顕微鏡を使っての作業。
そして、こんなかっちり、きれいな地金の美しいストレートラインが生まれます。

ジュエリーの上質感を決めるのはつくり
ジュエリーや時計などの高級品の上質感を決めるのは、「つくり」だと考えています。
高額なジュエリー、ブランドものを見ると、きちんとエッジが立っていて、パリッとしています。
それは、おそらく一般の人たちには明確に意識されることはありませんが、「全体の上質感がなにか違う」と感じる、その全体感が大切です。
そして、高額な石には、裏もぬかりなく。
「張り刻印」と言って、シンコーストゥディオのロゴの刻印と、金性(Pt900など)、ctなどを打ち込むだけのために、別に板をつくりろう付けします。

そのために、デザインも、それをつくる職人たちも、0.1mm単位のカーブの勾配やエッジを気にかけるのです。
そして、何より毎日着けるものなので、着け心地がいいこと。
それを何より大切に考えて、毎日ものづくりに向かっています。
