慣れ親しんだものに、新しいものはかなわない
オリジナルの新作をつくりながら、ジュエリーのリフォーム(つくりかえ)のお仕事も受けています。
オリジナル性の高いブランドなどではリフォームなどは受けないのが普通で、自分のブランドのコンセプトに基づいた新作を次々に発表していくのが一般的でしょう。
でも、それは、ちょっとうち(シンコーストゥディオ)では、違うと思ってきた。
というのも、デザインって、きっと買った時点では完結されず、
日々の生活の中で、身につけて、使っているうちに、なじんでくるもので、それによって本当の意味でのデザインが完成するのではないでしょうか。
(写真はPtツァボライトリング、ジュエリーは立体の建造物と同じ、様々な方向から見たときにこそ面白い、テクスチャーは和彫り)
だから、お母さんが使ってきたジュエリーや、受け継いだジュエリーには、長い家族の歴史と深い想いがあって、逆立ちしても私たちの新しくつくったものには、いかにデザインやつくりが素晴らしくてもかなわない。
ジュエリーとはそういうものだと、
圧倒的な人と人との絆の前にはかなわない。
想いがあるこそ毎日身につけたいジュエリー
しかし一方で、日々お付き合いしているお客様によると、立て爪のダイヤのリングなどは普段はできないという。
想いが深いもので、あればあるほど、普段から身に着けたい。
そこで、微力だけれど「私たちの力を少しだけ貸しましょう。」ということが、私たちのカスタムメイドやリフォームを受けるときの姿勢です。
想いを引き継いで。
古い形を今の生活に合うように
そっと寄り添うようなジュエリーになることを祈ります。
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