日常にある幸せ

柳宗理のバターナイフ
今朝は新しいバターナイフを使ってみた。
インダストリアルデザイナーの草分け的存在の柳宗理のバターナイフ。このカトラリーシリーズは1974年に佐藤商事が発売を開始してもう40年以上も愛され続けているロングセラー商品。
今朝も、少々硬いバターをサッと薄く取ってくれる、この快ちよさに、シンプルなトーストを2枚も食べてしまった。
そして少々の野菜と一杯のコーヒー。
なんだか、それだけでいいという気がしてくる。
何かを達成したとか、評価されたとか、そんな大それたことではないけれど、こういう一瞬が、なんとなくじわっと幸せな感じがする。
丁寧に日常を生きる

最近、とてもそういった何でもない一瞬一瞬がいとおしく感じるようになった。
でも、本来の「幸せ」は本当はそんなことなんじゃないかな?
だから、ジュエリーもそういうものをつくって行きたいと思った。
それで今取り組んでいるのが、若手、あるいは新しい発想を持ったジュエリーアーティストたちとものをつくること。
7月頭に向けて、新しいジュエリーを製作しています。
新しい発想と、日常。
面白い試みだと、思っています。
多くのジュエリーは、高価で富や権力の象徴として認知されていたけれど、きっと今の時代に求められているのは、違う。
日常に身につけていて、くすっと笑ってしまったり、心地よいと思ったり、ちょっときれいだな?と思ったり、柳宗理のバターナイフと同じでいい。
欠けたコップや、少し黒くなった壁や、そういうものは捨てればいいのに、返って愛着があって捨てられない。
ジュエリーもそれでいい。
ちょっとだけ人の人生に寄り添えればいいと思う。

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