スコットランドに行く前に

ローラさんがお店に突然いらっしゃったのは、ほんの1ヶ月ほど前のこと。

お友達のご紹介で、わざわざ目白から電車を乗り継いで来てくださいました。
「このルビーのリングのデザインを変えたい」ということで、取り出したルビーの石は深紅でテリがあり本当にきれいでした。
すでに、ご自分で作りたいイメージをしっかりお持ちで、写真もご持参いただきました。
テーパーを両脇に配する、シンプルなリングです。

0806Laura K18WGRDリング72pix

シンコーストゥディオスタイルというわけではないけれど、こういったベーシックなジュエリーをきちんとつくり上げるのは、実は非常に難しいのです。勉強になります。

自分のところのスタイルではないからと言って、受け付けないということはシンコーストゥディオはしません。

基本に返り、
今回、テーパーダイヤがとても難問でした。あまりにもダイヤが小さいと、又は質が悪いと中石が全くひきたたない。
ある程度の大きさで4本のダイヤの大きさを合わせなければなりません。
中石の事を考えると、妥協はしたくないと思いました。かなりのダイヤの中から、大きさを測り、石の質を吟味しやっと見つけました。
しかも、彼女は18日の週に、ご主人のお仕事でスコットランドに引っ越してしまうといいます。
あせりながら、職人に事情を説明しながら、隙間無く石をセッティングするためには、プラチナからつくってもらいました。
テーパーダイヤモンド面をピッタリに併せるのは至難の技、しかも微妙な角度をつけて・・・
しかし、うちのクラフトマンは納期に間に合うよう、でも手を抜かずやってくれました。

結局ダイヤもVSクラスで合わせ、ダイヤの持つクリアな美しさが、きれいなルビーを引き立てることとなりました。
そして、お渡し。
とても気にいって頂きました。
英語でのやり取りも苦労しましたが、
私たちが造ったジュエリーが海を越え、海外でも活躍する事を考えるととてもワクワクします。
これぞジュエリーの醍醐味よ。
海を渡って、時代を渡って残るもの。
こういった機会を与えてくださったローラさんに本当に感謝致します。

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