ものづくりは人づくりから - ジュエリー制作を通して

久しぶりに新作を出します。

一年半ぶりです。
新作を出すのには、すごくエネルギーがかかる。

たぶん、今まではなんとなく、出していていたものが、簡単には出せないということに気づきました。
一年半前にドイツで活動する西林佳寿子と一緒に新作を出してから更にその想いは強くなった。

想いを同じくした人たちと、今ひたすら生きている人のために、つくりたいという想いが強まりました。

本来ジュエリーとはそういうもの

と思っている。

華やかな、きらびやかで、技巧的なジュエリーもいいだろう、でも私がつくるものは、そういう方向性のものである必要がない。

だから、想いを同じくする、アーティストやクラフトマンや、もちろんシンコーストゥディオのスタッフ、デザイナーと、そしてなんと言ってもお店に集まってきてくれるお客様と、つくるジュエリーでなければ、いけない。

そして、とにかく今自分が一緒に仕事をしたいと思う人たちと、熱意を持ってつくったのが今回の新作になりました。
日本のものづくりの衰退という壁にぶつかりながら。

新宿伊勢丹での若手コンテンポラリージュエリー・アーティストの展示のディレクションの仕事をしながら、私自身もとても刺激になりました。
自分の手を使ってジュエリーはつくれないけれど、同じように新しいものをつくって世に問うていくことは、彼らと同じスタートラインにいつも立っていると考えている。

様々な人をつないで、継続的に、きちんとした商品を出していくということは、非常に長いスパンで、会社を維持し、人とつながっていかなければ難しいことです。
そして、忘れていけないのは、私たちが何のためにジュエリーをつくるか?ということ。

決しても日本のものづくりを残す、ためではない。
それが残ることによって、それを買った人が少しだけ幸福を感じたり、生きていくための力が湧いてくるためなのです。

どんなにいい仕事でも、誰の役にも立たない仕事は不要である…と少し辛口に文章を閉めましょう。

新作お披露目会を11/25(土)シンコーストゥディオの店舗で行います。小さなお店なので15名様限定ですが、ぜひお越しください。
お披露目会に関してのお知らせはこちら

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