SHINKO STUDIO | ジュエリーリフォーム&デザイン東京 – シンコーストゥディオ

SHINKO STUDIO | ジュエリーリフォーム&デザイン東京 – シンコーストゥディオ

MENTOSEN
デザインとものづくり - 人とデジタルの関係を考える

ジュエリーリフォーム、オーダージュエリーのつくられ方 私たちの場合

Pt950 プリンセス ダイヤモンド 2ピース リング リフォーム オーダー 上から SHINKO STUDIO

完全カスタムオーダーと空枠利用

ジュエリーの石のリフォームには、現在の日本のジュエリーマーケットでは大きく分けて2つあると言えると思います。

 

1.完全カスタムオーダー既存のデザインの空枠があり、そこに石の大きさを合わせて選ぶ
  一つ一つの石や、お客様のサイズやご希望のデザインに合わせてつくっていきます。

2.空枠 – 既存のデザインの空枠があり、石のサイズに合うデザインを選ぶ
  最近では、CAD(立体造形ソフト)のデーターで石座の修正や取り換えができる場合もあります。

 

シンコーストゥディオがリフォームを通常お受けする場合は、完全カスタムオーダーで、一つ一つデザインし、制作していきます。

 

Pt950 プリンセス ダイヤモンド 2ピース リング リフォーム オーダー側面から SHINKO STUDIO

 

空枠ではなく、一つずつ、つくる理由

今までたくさんのリフォームを手掛けてきて、空枠を使わない理由はいくつかあります

 

-デザイン性が無い

何より一つの原型を使って、様々な石の形に対応することでコストを下げるために始まった方法のため、比較的デザインは保守的になりがちです。

たとえは、この上のリングのような特殊な石留や、下の写真のようにリングの腕に合わせてつくることはできません。

 

Pt950 ダイヤモンドリング カスタムオーダー - マルからシカクへ

 

-ジュエリーの石は一つずつ形が違う

 

ジュエリーの製品として出来上がっていると、中々気づかないのですが、リフォームをするような高額な石は、原石からなるべく大きく取ろうとするため、

あるいは、自然の石の美しくない部分を避けてカットされるため、縦横の幅、深さが全く違います。

 

その中でもラウンドブリリアンカットの石は、石のテーブル幅に対する深さの美しさの定義が決まっているため、比較的キャラットごとの幅と深さが標準化されています。

しかし、それ以外のファンシーシェイプは、すごく表面性が広くて薄い石、深い石など様々です。

 

特に、気が付かないのが石の深さです。この石の深さによって、でっぱり方が違ってくるので、デザインにかなり影響を与えます。

私たちは、時として、この石の高さを利用して、側面から美しく見せてしまう、石留を提案します。

 

こういった石留は、石の形と爪、そして石座とがぴったりと合っていないと石が取れてしまいます。

職人技の、高度な技術です。

Pt950 アクアマリンリング カスタムオーダー

Pt950 アクアマリンリング カスタムオーダー

 

CADでデザイン、3Dプリンターで確認

 

私たちのデザインは、CADという立体造形ソフトでしています。

デザインで立体でとらえることで、美しいラインや新しいデザインが生まれます。

また、お客様にとっては、3Dプリンターで出力した立体でデザインを確認できることは、安心につながります。

 

実は、1点ずつ手づくりをしています

3Dプリンターで出力する場合、それを原型にして、鋳造してつくることが一般的かもしれません。

 

しかし、シンコーストゥディオでは、たいていの1つしかつくらないリフォームやカスタムオーダーの場合、3Dプリンターの原型モデルはあくまでも見本。

職人が金やプラチナのから1点ずつつくっていきます。

 

鋳造は、縮みや、ヨレが生まれてしまうため、それを修正するより、たった1つのためにつくるのであれば、板からつくった方が完成度も高く、コストも同じ程度だからです。

とはいえ、金属の板から滑らかなカーブや複雑な形をつくりだしていくのは、実はとても高い技術が必要です。

 

金やプラチナをを溶かし、叩いて、なまし、打出し、ろう付けなどをしていきます。

今、シンコーストゥディオの制作をしているのは新潟の職人たちです。

時に顕微鏡を使っての作業。

 

そして、こんなかっちり、きれいな地金の美しいストレートラインが生まれます。

K18WG ダイヤモンドペンダントペンダント

ジュエリーの上質感を決めるのはつくり

 

ジュエリーや時計などの高級品の上質感を決めるのは、「つくり」だと考えています。

高額なジュエリー、ブランドものを見ると、きちんとエッジが立っていて、パリッとしています。

それは、おそらく一般の人たちには明確に意識されることはありませんが、「全体の上質感がなにか違う」と感じる、その全体感が大切です。

 

そして、高額な石には、裏もぬかりなく。

「張り刻印」と言って、シンコーストゥディオのロゴの刻印と、金性(Pt900など)、ctなどを打ち込むだけのために、別に板をつくりろう付けします。

 

Pt950 ダイヤモンドペンダント カスタムオーダー

そのために、デザインも、それをつくる職人たちも、0.1mm単位のカーブの勾配やエッジを気にかけるのです。

そして、何より毎日着けるものなので、着け心地がいいこと。

それを何より大切に考えて、毎日ものづくりに向かっています。

Top