シンコーストゥディオ | デザイン・クラフト・コンテンポラリージュエリー JAPAN

シンコーストゥディオ | デザイン・クラフト・コンテンポラリージュエリー JAPAN

Kazuko Nishibayashi作品展終了しました 2022.4/1~4/12

Kazuko Nishibayashi Exhibition

ドイツジュエリーアーティストKazuko Nishibayashi(西林佳寿子)さんの作品展が終わりました。

今回は、シンコーストゥディオでの3回目の作品展でした。

彼女の作品は、やっぱり何度見ても美しいのです。

それは、ジュエリーの石がきれいとか、ピカピカしているとかそういうことではない美しさです。

この美しさの違いを、何て言ったらいいんだろう。

Kazuko Nishibayashi Ag935  Ori  ring

日本で「ジュエリー」という言葉を語られるとき、

彼女のような、造形的でや創造的なアイデアを持ったジュエリーについて話されることはほとんどありません。

けれども、彼女の作品を見せて、つけてみると、ほとんどの人が、その美しさに心を動かされる。

それは、彼女の中に、人が心地いいと思えるカタチと空間が存在しているからだと思います。

空間の考え方は、カタチを美しいと感じるために、今こそ、とても大事なんだと感じます。

Kazuko Nishibayashi musubi

身に着ける側から語られるべきジュエリー

もう一つ今回の作品展で特に感じたのは、造形的に優れた、美しいと思えるジュエリーは、今の時代を引っ張っていく女性たちに指示されるということです。

長い間ジュエリーは富の象徴として考えられてきたけれど、

身に着ける人にとって、キラキラ、ピカピカしていればよいかといえば、多分今はそれだけではない。

いえ、そこに知性を感じないためか、むしろキラキラ、ピカピカしたくないのです。

常に身に着けられ、時にはその人の肌と同化するぐらいのモノとなるジュエリーは、もう少しつける人達側の考えから語られるべきだと思います。

Kazuko Nishibayashi Pendant Kumi

ジュエリーを時代と人の生き方と共に考える

西林さんのジュエリーは、どちらかといえば、コンテンポラリー系のジュエリーに属するでしょう。

元々、コンテンポラリージュエリーは1950年代~60年代にヨーロッパで始まりました。

素材価値に頼らない、人の創造性や感性を表現することに重きを置いたジュエリーです。

1960年代は、世界中で今までの古い価値観を突き破り、新しい社会をつくろうと若者が世界を動かした時代でした。

そんな中で生まれたコンテンポラリージュエリーだからこそ、今でもなお、身に着ける人たちの新しい生き方や、考え方を提案しているのではないでしょうか。

中々突き破れない古い価値観に嫌気がさして、それを突き破っていく何かを語ってくれるジュエリーがあってもいい。

それが、Kazuko Nishibayashi(西林佳寿子)さんのジュエリーであり、社会を引っ張っていこう、変えていこうという人たちに支持されている理由なのではないでしょうか。

 

答えの無い、閉塞感に満ちた時代をデザインやものづくりから考える

シンコーストゥディオが昨年末の発表した『MENTOSEN』は、コマーシャルジュエリーの中でも、『面』や『線』を大事につくっていくこと、常に新しいアイデアや技術、テクノロジーを考えていくことを課題としています。

答えのない閉塞感に満ちた時代を、デザインやものづくりという観点から、静かに、けれど力強くモノに語ってもらおうと考えています。

社会や時代背景とジュエリーは共に変わり、動いていく。

そういう話を、本当はデザインや社会の動きを考えている人たちとも語っていきたいけれど、ジュエリーはまだまだ「キラキラ」「ピカピカ」のイメージであるのが、ちょっと残念。

ジュエリーの時代背景と人の生き方を共に考える。

語られるに足るテーマだと思うのです。

シンコーストゥディオ 代表 米井亜紀子

 

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