世の中のビジネスは、スモールに、より小さいほうにむいている。
大量生産、大量消費の行きつく先に出来上がる仕事が、買う人、つくる人にとってほとんどいいことがなくなってきてしまったからだと思う。
そして、その人の近さはとても必要だと思っているし、以前書いたように、ローカルや個人個人の独創的で、最終的に買う人の顔が見える仕事の仕方は、まさに私たちがしようとしていることでしょう。
でも、最近少し気になることがあります。
それは、プロフェッショナルの仕事が、市場コストに合わないがために、あるいは、そこにデザイン性がないために、あまり評価をされなくなってしまったこと。
一人でやる仕事、他の人がかかわらないで、終結してしまう仕事は、確かに最終的な買う人には近いけれど、技術的にはどうしても落ちてしまいます。
表面的な形や思想だけがデザインであるのか?
という疑問もわいてきます。
商業的なデザインである以上は、そこに社会の問題をとらえて解決する思想と、機能と、確実な技術、そして流通が成り立っていないといけないと思います。
多くのクラフトマンたちと関わって仕事をしてきて、
何十年もそれに人生をかけてきた彼らの、モノへの「魂」を感じます。
モノの魅力は、そこにどれだけその制作にかかわった人たちの魂が込められているか。
人と一緒に仕事をすること。
一緒に仕事をすることで、プロフェッショナルが集まることで、仕事のレベルがぐっと上がるという仕事も、残ってほしいし、それは、長い目で見たら、身に着ける人にとって、多分
いいことだと思うのです。
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