世田谷区にも、すっかり農業で生きているという方が減ってしまいました。
お店の近くも、3~40年前までは、畑ばかりだったと言うのですから、少々驚きます。
すっかり高級住宅化してしまって、土地が高くて、相続税が大変だと、嘆く地主さん。
ところが、うちにいらっしゃるお客様で素敵な、女性がいます。
元々、農家である家に、嫁いで20年程。農業だけでは食っていけないので、勿論、ご主人は普通のサラリーマン。ご主人の親も、自分の代で代々続いてきた、農業ももうおしまいかと思われていたようです。
ところが、まったく農業の経験のないこの女性。
ご主人の親がだんだん年老いてきて、畑がだめになっていくのを、見るに見かね、立ち上がってしまったのです。
下のお子さんを保育園にいれ、朝から晩まで、畑仕事。
これが、思っていた以上に重労働で、最初は、数時間働いただけで、倒れるかと思ったそうです。
私も、草むしりの経験はありますが。それだけでも、筋肉痛と、めまいに襲われることがありますから、一日中、働いたら相当なものだと、想像に難くありません。
ところが、彼女は繰り返しやっていくうちに、その魅力にとりつかれ、現在夢中で働いています。特に収穫の喜びとは、ひとしおのようです。
ただ、プロですから、商品として売らなければなりませんからそれは大変だそうです。家庭菜園のようには行きません。
うまく出来上がり、売り物になるものは、やはりかなり難しいようです。
それは、長い間に積み上げてきた、経験や学習によって出来上がる。
最初、出会った時は、綺麗で、きゃしゃな感じの方なので、とても創造がつきませんでした。
「私の仕事は農業です」なんて、誇りをもっていえるなんて、なんて格好いいんだろう。
私も見習わなければ。
コメントを残す