あまりにも有名な名著、ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」を池田 香代子2002年新約で読んでみた。
ナチ収容所という、人間の究極を試される場所で、人は人間とはいったい何なのかを問うた本です。
フランクルはオーストリア出身の心理学者。ウィーン大学時代は、アドラー、フロイトといった現代の精神学者・心理学の基礎を築いた人たちに師事している。
激しい実体験に基づいた人間観察であるにも関わらず、フランクルの言葉があまりにも静かで、あまりにも崇高なことに、驚きます。
そこには最後まで「人間として生きる」ということに、もがき苦し見ながらも、精神科医としてきちんとした分析をしている、しかし冷徹ではなく、そこには人間を信じる強さがあったように思います。
私は、今だからこそ、この本を読む意義があるように思えます。
人間という、どうしようもなく厄介な、欺瞞に満ちた生き物が、それでも人間として生きていくために。
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