若手クリエーターの発想力と創造性、そして熱意
お客様からお受けしたパールのリフォーム。ご理解を得て、南洋真珠を使ったリフォームを若手のジュエリークリエーターに依頼してみました。
シンコーストゥディオは自社でも、デザインから製作までをしていますが、あえて、若手の力を使ってみました。
経済発展が行き着くところまで行ってしまった社会では、今までに無い発想や創造性、そして何より熱意という人の力が必要だと思えます。
少々未熟でも、それをシンコーストゥディオでフォローしながら、若手を育ててゆく。一方で新しい発想やエネルギーを お客様も、シンコーストゥディオ自体も得ることができる、そういう造り方こそ、本来のジュエリーの価値を生み出していく気がしています。
デザインと価値
デザインって何だろう?と考えたとき、やはり私は、世の中をいい方向に変えるっていう力があるから価値があるように思えます。でも、面と向かって政治の世界のように「世の中を良くします!」とか、選挙公約とか、そういうレベルのものではないところがいいと思っています。
それは、とても静かに私たちの生活に入り込んで、新しい価値観を創り出していく。
たとえば、洋服の世界でイッセー・ミヤケやヨウジ・ヤマモトは、明らかにオートクチュールというある特定のお金持ちだけに向けた洋服作りに反発して、高級既製服といわれるプレタポルテの世界で闘って来た。その反骨精神は本を読むと明らか。
服を作る-モードを超えて
だからこそ、新しい感性を持った若手の感覚が必要なのだと、そう信じています。というより、彼らのデザインは、「すごいね!」っていかなるうん蓄もなしに感動できる。
英国の彫り職人と日本の彫り職人
私がやっている活動で、ジュエリー・アーティスト・ジャパン(JAJ)というものがあります。若手のジュエリー、アーティストやデザイナー、クラフトマン、そして小売や卸の人たちが集まっているコミュニティです。ここに集まった人たちで、新しいジュエリーを作っていけないだろうか?と考えています。
今、イギリスのウィンストン・チャーチル・トラストという財産からフェローシップを得た、28歳の有望な彫りのクラフトマンが来日中です。今週の木曜日に、若手の日本のクラフトマンやアーティストが集まる交流会を開催します。きっと日本と、英国の違った技術や価値観を感じ取ることができるでしょう。今からが楽しみです。
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