仕事とジュエリー


仕事にジュエリーは必要か?

仕事をするときにわざわざジュエリーをしなくてもって思いますよね。
本当その通り。華美だし、高いし。
ファッションは、その人を表現する大切なツールのひとつであり、着る人の思想や生き方を反映するものだと思います。
一方「ジュエリー」はどうでしょう。私はファッションよりさらに、年齢と共にもう少し深い意味を持って身につけるもののような気がします。
きちんとしたジュエリーは、どんなときでもそのハードな環境に耐えられるように造られています。だからこそ、ずっと人生を一緒に歩めるものになると思うのです。ずっとずっと長いスパンで。
だからこそ、仕事のときに、心折れそうになったときにこそ着けていて欲しい。
あまり、華美なものはいらないのです。ただ、そのデザインや造りにどれだけアーティストやクラフトマンが、アイデアやテクニックを使ったか。そんなことに想いがめぐらせられるようなジュエリーを身に着けて欲しい。
私もだいたい身に着けているのは、相当シンプルなもの。今日はK18YGとWGの紬のテクスチャーに和彫りが入っている、ほぼ石の無い「YUKI[結城]」というリングです。

Yuki

yuki


相棒としてのジュエリー

私にとってジュエリーは華やかな席で着けるものというより、日々の生活の相棒的な意味の方が強いかもしれません。
だから、仕事の時も邪魔にならないで、でも一緒に戦ってくれたり、時には喜んでくれたりね。「おしゃれ」という以上の存在でしょうか?元々私自身は、ダサくおしゃれではないし。
けれど、常に造ってくれたデザイナーやクラフトマンを尊重、尊敬できるものであること。もの造りに魂が入っているものを、それなりに年齢を重ねたら身に着けたいと思います。そして、それは日々の私の生活をいつも身近に応援してくれる。
洋服については、そういうことを話してくれるファッション業界の人はいるけれど、ジュエリーに関してはあまりいないかもしれません。

素材の価値より、人のクリエイティビティを評価したい

大量生産、大量消費が行き着くところまで、行ってしまったいまだからこそ、私は、ダイヤだルビーだといった素材の価値より、人のアイデアやそこまでのテクニックを研鑚して完成させたことに、評価をしたいと思うのです。ほかの人が考えられないデザインを考えるアーティストやデザイナー、あるいはどこまでも人がしやすいことを追求しているクラフトマンが、一見とても小さくてつまらないことに精力を傾ける。そういう姿勢を評価して、それに対価を払いたい。と思います。
勿論、きちんとしたジュエリーは、メンテナンスが世界どこへ行ってもできること、100年でももつことが条件ではあります。
私のジュエリーに対する考え方は、少し変わっているのかもしれません。また、素材価値をすべて否定するわけではありません。ただ、「人」の力に感動したい。今はそういう年齢、気持ちが強いのです。
だからそういう人たちを少しずつ育てる活動をしているのだと思います。

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