場をつくりだすこと、そして続けること

シンコーストゥディオのショップの本年最後の日。

今、一年何をやってきたかについて、まとめているのだけれど。

まとめてみると、表面的には、シンコーストゥディオとしての動きはあまりなかったなあと感じてしまう。

ジュエリー・アーティスト・ジャパン(JAJ)

しかし、周りに集まってきてくれる人たちのおかげで、いくつか新しいことはできたかもしれない。

正直、暗中模索ではあるけれど、ひとつだけ続けなければと思ったことは。

「場をつくる」

ということでしょうか。

たとえば、シンコーストゥディオというお店は、小さなお店であるけれど、行ったらいつでも開いている、話ができる。

そういう場所であるべきだと思っている。

お店をやっていると、本当に色々な人がやってくる。

ジュエリーに興味を持っている人はもちろん、JAJの若手のクリエーターたち、地域のこどもたちがジュエリーを見ていくこともある。
認知症で帰る家がわからなくなってしまった人や、万引きをするドロボーさん。

近所の知的な障害を抱える方は、一時毎日お店に来てくれていた。

どういうわけだか、ケント紙とか、鉛筆とか、文房具を買っては毎日持ってきてくれていたことがある。

また、話好きな男の子は、小学生のときから時々来て、今はもう中学3年生。

売り上げがあがらない、閑古鳥が鳴いているようなときでも、そういう人たちが来てくれるのが結構刺激になって、私たちを力づけてくれるから不思議なことだ。

何ごともオープンであること、シェアしていくことが心地いい

今年取り組んだことのひとつで、伊勢丹で開催した若手コンテンポラリー・ジュエリーアーティストたちのプロモーションをお手伝いした。

これは、伊勢丹新宿店メンズ館入ってすぐのところで、展開され、本館のメインウィンドウなどにもディスプレイが展示された。

ISETAN JEWELRY & LIFE 2017

伊勢丹の全面的バックアップを受けて、ウェブのトップを飾ったり、取材して記事を載せてくれたりと、通常小さなお店で仕事をしているのとは、まったく違ったマスに向けた仕事。

とはいえ、「コンテンポラリー・ジュエリーアーティスト」という存在はほぼ、世に認知されていなかったので、彼らの仕事がお客様、あるいはもう少し広く、人々に対してどんな楽しみを、ちょっとした喜びを提供できるのかな?と思って「JEWELRY & LIFE」というタイトルの元で、展開をした。

何ごとも、オープンな開かれた考え方と、みんなでシェアしていこうという心が大切で、皆が心地いいんだなあと、この一年、しみじみ思う。

そして、一発屋ではなく、風雪に耐えながらも、ずっと続けていくことである。

とにかく、私どもにかかわってくださっている方々に、とにかく感謝、ありがとうの一年でした。

 

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