ダイヤ屋のおばちゃんから始まるグローバル化

シンコーストゥディオのダイヤでもメレーと呼ばれる小さいダイヤをいつも供給してくださるダイヤの業者さん。
本社はオーストラリアに置いてあるようですが、基本インド人の人が経営しています。
いつも色々融通を利かせてくれる社長のヴァン・マリさんはインドはムンバイの出身。
5~6年前に日本に来たての時は一言も日本語を話すことができませんでした。
でもいまではぺらぺら。

彼を鍛えたのはなんといってもこのダイヤ屋のおばちゃんの力が大です。
下町に住む、面倒見のいいおばちゃんは、かなり厳しい。
日本の商習慣はこうなの!っておそらくパートの身であったのではないかと思われますが厳しく指導。
お客様から入金があればお礼の電話を入れ、お客様が展示会などを開催する場合も出かけていって応援にいく。

それでいて、当時英語しかわからないヴァン・マリさんには日本語でまくしたてていました。
昨年は、日本人は休まず働くとのことでからお盆も休まず営業していました。

専門的なことは社長しかわからないけれど、それ以外の日本の商習慣やお客様との付き合い方を教え込んでいったのはみんなあのおばちゃんでした。
私が会社にうかがうと、大きな大福を買ってくれたり。
冷たい飲み物を用意してくれたり、とても庶民的でなんでもはっきり言うおばちゃんは愛情に満ちています。

そんなおばちゃんが本当にすごいと思ったのは、ご主人が癌で亡くなった時。
私たち取引先の人間には、闘病しているとも、亡くなったともまったく話さないし、そういった様子をおくびにも出さないので、全く気づかなかったのです。
本当に器が大きい方だなと思いました。
日本とインドの文化がぶつかり合って、こういう器の大きい町のおばちゃんによって商売がつながっていく。
本当のグローバル化ってこういうことを言うのだと思います。

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