雪渡り

 昨日は3月ももう中旬に近づいているというのに東京に雪。
あっという間にこんなに積もってしまった。

「堅雪かんこ、凍みゆきしんこ」(かたゆきかんこ、しみゆきしんこ)・・・・
宮沢賢治の「雪渡り」という童話を思い出した。
「堅雪かんこ、凍みゆきしんこ」(かたゆきかんこ、しみゆきしんこ)、四郎とかん子が子狐の紺三郎に狐の「幻灯会」に招待されるお話。
とても音が良くて、心良い。

特に雪沓(ゆきぐつ)で雪を踏むと「キックキックトントン、キックキックトントン」不思議な音の描写です。
雪国に生まれ育ち、こどもの頃から慣れ親しんだ雪の情景を表現したのでしょう。
宮沢賢治は(明治29年)8月27日に生まれ 1933年(昭和8年)37歳の若さでこの世を去りました。
東京では「キックキック・・・」なんて、美しい音を聞くことは無理ですが。
「雪渡り」の童話を思い浮かべると、なんとも暖かい気持ちになり、寒さもしばしゆるむ気がします。
もうこの後東京では「なごり雪」くらいしか降らないのでしょうね。

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