菅付雅信、伊東豊雄トークイベントで思うこと No.1

物欲無き世界

12月15日(木)にツタヤ代官山で行われた菅付(すがつけ)雅信連続トーク「これからのライフ」。
ゲストは建築家の伊東豊雄さんでした。
http://real.tsite.jp/daikanyama/event/2016/11/post-227.html
実は、私自信はこのお2人をよく知っていたわけではありません。
たまたま、5年ほど前の最初の一年間の交換留学の際うちでアルバイトをしていた、留学生ジョイスが縁で今回のトークイベントに参加したのです。
彼女が日本に再留学した際、アシスタントの仕事をしていたのが、菅付さん、そして現在伊東豊雄さんの活動しているNPO法人「伊東塾」で働いています。
不思議な縁です。
そして何より菅付さんの著書「物欲なき世界」では、自分がここ数年ずっと感じていたことを文字で明確にまとめてくれていました。
すとんと腑に落ちたという感じです。
同じ感覚の人が社会でそれなりに発言力がある。
そういうことに、ひどく勇気づけられました。

「物欲なき世界」は今まで資本主義とは、モノを買うこと=「幸福感」を大前提としてきたけれども、もうすでにモノを買うということが、それほど幸福のシンボルではなくなってきた。つまり「消費が意味を持たなくなる。」ということを述べています。
また、一方でお金に人の感情がダイレクトに反映される時代だとも書いていて、
「モノを買うことから、作ることへ。そして、お金で買うモノではないサービスや情報へ。さらにはモノを売り買いするのではなく、人の生き方や物語を売るという次元へ。」と書いてあるのがとても印象的でした。

もの自体ではなく、それをつくる背景や、つながりが大切

ジュエリーなどという、最もバブル期の感覚をひきずった商材を販売していると「もうジュエリーはいらないから。」と、お客様に拒否されることもしばしば。
しかし、一方で、クラフトマンやアーティストを巻き込んだものづくりや作品の意義そして、ジュエリー・アーティスト・ジャパン(JAJ)の活動についてお話しすると、お互いの距離がぐっと近くなるのです。
しかし、あくまでもキチンとしたお客様が欲しくなるモノがあってが大前提ではありますが。
確実にものを売る人の人生観までもが、「買う」という行為につながっていくと実感しています。
ですから、私たちつくって売る人間たちは、まっすぐに真摯に生きていかなければいけない。
その生き方が、問われている時代なのでしょう。
次回は、伊東豊雄さんのお話を書きます。
さらに、菅付さんの考え方からさらに、建築というものを通して地域やコミュニティに関わる、未来の形を模索しているところが、なんとも興味深かったのです。
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