新しいジュエリーのあり方を探っています
私が2012年から活動している、ジュエリー・アーティスト・ジャパン(JAJ)について少し書こうと思います。
社会に必要とされるものづくりをしよう。
2012年に、シンコーストゥディオの米井亜紀子が始めた活動です。
ジュエリー製作に関与しプロフェッショナルとして生きていこうとしている、若手のジュエリーアーティスト、クラフトマン、デザイナー、プロデューサー、セーラーなど人たちのためのコミュニティです。
また、すでにプロフェッショナルとして働いている人たちが、社会に対してどういうジュエリーをつくり、売るべきかを模索しています。
若手を応援しながら、生産者、製作者、販売する人たち、そして最終的に身につける人々の壁を低くしていく。そんな試みをしていくことを考えています。
という活動です。
今まで、ジュエリーというものが「もの」として捉えられていたものを、つくり手側の意識を変えていく、あるいは身につける方に、もう少しつくり手のことを知ってもらう、また最終的に快い関係で買う、売ることができないか?という問いに対して、とにかく次世代を築く若手を育てていこうという活動です。
もう少し、ジュエリーがインテリジェンスなものだということを、つくる側にも、身につける側の方たちにも知って欲しいと思っています。そのためには、日本のジュエリーの成り立ちの根源を知る、知ってもらうことが必要だと考えています。
アイデンティティのあるものには説得力がある
私自身、日本のジュエリーが西洋の真似であると思っていた時点では、どうしてもジュエリーの仕事に専心できないでいました。
しかし、日本のジュエリーの仕事が、実は江戸時代までの刀の装飾金工師や飾り職人の仕事がベースになっているということを知ってから自分の中にある日本人としての血ですとか、江戸の職人の家計である繋がりなどをとても意識するようになり、ストンと肝(はら)に落ちた感じがしました。
結局、アイデンティティや歴史が無いものは、どうしてもものづくりをしたときに、人の心を打つことができないと思っています。
JAJの活動では、地道に少人数の勉強会などを開催しています。
この活動が今すぐ何かに繋がるわけではないのかも知れないのですが、きっといつかは大きな流れになっていく、その最初であることを願っています。
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