新しい感性でものづくりをしていくこと - 若手ジュエリーアーティストたちとの仕事

若手のジュエリーアーティストたちとのプロジェクト

今、若手のジュエリーアーティストたちとあるプロジェクトに取り組み始めました。

大手流通業の方から、若手のジュエリークリエーターを支援するプロジェクトのオファーがあったとき、「ジュエリーアーティスト」という人たちがいることを、一般の人たちはまだ知らない、でもめちゃくちゃこいつら面白いと思っていたので、企画書を出してみました。

企画書を受け取る側にも、今の社会で何が求められているかを敏感に感じている必要があって、その感性がないとビビッとこないのです。
でも今回はそれが素晴らしく早いスピードで決定する方向に進みました。

こういう事は、時期やタイミングというものがすごく大事です。
実は、こういったオファーがあったらスタートしようと思っていました。
そして若手のジュエリーアーティストたち一人ひとりを、ものを想像する価値のある個性として捉えてくれたことには、とても感謝しています。

しかし、4人のアーティストたちと、流通業のバイヤーさん方との初回ミーティングは、笑ってしまうほど面白かった。
正直、皆、いつもはアート作品としてのジュエリーをつくっているので、ぶっ飛んだものが多い。

ぶっ飛んだものを超真面目に、人生をかけてやっている面白さ

そのうち独りは、自分の身長の倍ぐらいあるネックレスをアート作品としてつくっていて、その一部をリュックに担いできた。
おもむろに、リュックから重さ5Kgはあるのではないかという、直径30cmほどのネックレスのパーツの一部を取り出して見せるのは、確かにインパクトがあって、今考えると笑ってしまう。

「プレゼンだって聞いていたから、しょってきました..」

うん。確かに、すごくインパクトあった。素晴らしい。

そんなことを超真面目に、人生をかけてやっている。

4人4様作品が全く違っていて、独創性に満ちていて本当に楽しい。

そういったぶっ飛んだものをつくっている彼らは、一方で結構器用で、一般の人たちがこういうのを求めているんじゃないかな?という視点も兼ね備えている。
実際にものづくりをし、買いやすいものもつくれる両刀使いなのです。

今までも、ずっとジュエリーアーティストはいたし、その土壌の中で生まれてきた彼らである。

けれど、問題なのは彼らがアーティストと認めながら、生きていく生活の糧がないことなのです。

ジュエリーの既成概念を飛び越える

しかし、私がアートとしてのジュエリーを見たり、触ったりしてきた、身につける側の感覚でいうなら、とにかく今までのジュエリーより数倍面白い。

「ジュエリーはこうでなければいけない。」とか

「ジュエリーは高額品だからこうあるべきだ。」

というのは、きっと今の人々に求められている価値観ではない。

しかし、その裏にきちんとした仕事や技術というものがあることによって、そして売れることによって、おそらくジュエリー業界でも無視できない形に、なって行くような気がしています。
その第一歩を若者たちとつくっていきます。

結局は、大衆の声が全てを決めていくだろう。

人々の中に答えはある。

いつも思う。

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