- 2020.10.25
- おとなの遠足レポート, イベント
歩いて感じる・地域を楽しむ「おとなの遠足」は、10/17があめだったため、24日に変更になりましたが、無事晴れて気持ちの良いハイキング日和となりました。
9:30にシンコーストゥディオに集合。軽く自己紹介をして、標高は43.7m。さっそくスタート。
岡本静嘉堂文庫からの景色
シンコーストゥディオ(標高43.7m)→大蔵給水所(標高53.6m 世田谷最高地点)→自家製酵母パン屋「松風(まつかぜ)」(標高40.8m)へ。
松風さんは、週に3日だけ開いている、自家製酵母、国産小麦100%のパン屋さんです。
白い旗が、下がっているときは営業をしています。
今回皆さん、ここでパンを買って、お昼に食べようという事で、立ち寄りました。
歯ごたえは、しっかり、自家製酵母の香りが結構強くいい香りです。
さて、世田谷通りを越えて、大蔵運動場内を通り、東名高速の橋を渡ると、急に景色が開けてきました。
国分寺崖線のヘリに立っている実感が湧きます。
実は、千歳船橋のお店からは、標高が下がっているのですが、とても高いところに来た感じがするので不思議です。
この近辺は、有名人などの邸宅もあり、静かな住宅街。
岡本の中でも、最も急で、富士山まで、まっすぐ坂が伸びている富士見坂は関東冨士見100景にも登録されています。
この日は、残念ながら富士山は裾野の方だけ、ちょっと見えました。
この岡本の国分寺崖線を、稜線に沿ってずっと歩いていくと、岡本静嘉堂文庫の裏口が。
鬱蒼とした木々の山の中に、岡本静嘉堂文庫があり、そこに美術館があります。
岡本静嘉堂文庫美術館は、国宝の曜変天目茶碗を所蔵している美術館で、近年注目をあびています。
今回開催していたのは、「能をめぐる美の世界~初公開! 彌之助愛蔵から120年・新発田藩主溝口家旧蔵能面コレクション~」。
幸運なことに、10月13日から10月31日までの期間に限り展示物の撮影が可能でした。
能面をこんなに間近で、じっくりたくさん見たのは初めてでした。
立体感、躍動感、リアリティがあり、この面をつけたとき、人はどのように変わるのだろう?と、浅い知識ながら、能の不思議さを感じるのでした。
その後、静嘉堂文庫の中を散策。
2022年にはこの美術館も移転の予定で、少し寂しい気がします。
富士山は隠れていましたが、最高に気持ちのいい景色でした。
岡本静嘉堂文庫の標高は34.1m。
そのあと、静嘉堂のすぐ脇にある、小さな祠(ほこら)のある岡本八幡にお参り。
(下へ降りる、近道にもなります。)
この急な階段を降りると、標高は一気に17.6mに下降します。20mの下降を体感しました。
下には、岡本民家園があり、旧長崎家住宅主屋が移築されています。
囲炉裏に火がくべてあって、何ともほっこりする煙の香り。
丸子川沿いを歩いて、今度は先ほど上から眺めた、富士見坂を上ります。
ちょうど、小学校の終わりの時間。
ここは、なんと、通学路になっているんですね。
この急坂を、毎日毎日、子供たちは元気に登っていきます。
私たちも、息を切らしながら、上に到着。
帰りの道を戻りながら、今度は、大蔵運動場を抜けて、砧公園のファミリーパークへ。
シートを広げて、お弁当や「松風」さんのパンを食べました。
(砧公園で解散)
この日の歩いた軌跡は、スーパー地図で、記録しました。↓
参加いただいた方々、ありがとうございました。
コロナの感染が広まってから、中々人と人がつながれない中、なんだか、とても心地よい時間でした。
地域でのつながりは、程よい距離感と、仕事と違う関係性。
「ジュエリーと一体、何が関係あるのですか?」と、時として聞かれますが、
人と、地域と、デザイン…
それぞれが混ざり合って、デザインにつながっていくと、最近とても感じています。
コロナ前、人々は、少し効率化を求めすぎたのかもしれません。
その先にあるものって何だろうって、多分、みんながどこかで感じ始めている。
グローバリゼーションやネット社会と付き合いながら、テクノロジーを拒否するのではなく、うまく活用しながら、
人間らしい生活をしていくにはどうしたらいいのか。
その答えが、小さな小さな動きですが、こういう気楽な人のつながりの中にあるように思えてなりません。
何しろ、心地よく、楽しいのですから。