- 2022.04.23
- おとなの遠足レポート, イベント
2022年4/16土曜日、『MENTOSEN』のお店、シンコーストゥディオが主催した第2回目のおとなの遠足「谷沢川沿いに行く!古墳と等々力渓谷」を開催しました。
この遠足は、コロナの始まった2020年、人との交流が疎遠になってなにか楽しいことはできないかな?
歩いて感じる・地域を楽しむ「おとなの遠足」とタイトルをつけて、地域に住む人たちを誘って始めた遠足です。
遠くにいけないなら地元を知ろうよ。
狭い所で密がだめなら、屋外で遠足しよう!
できることを少しず工夫して、人と人がつながるきっかけになったらと思い始めた遠足です。
前回の遠足は国分寺崖線を岡本静嘉堂文庫あたりまで歩きました。
第1回 歩いて感じる・地域を楽しむ「おとなの遠足」
谷沢川をたどって、古墳、等々力渓谷まで
今回は、谷沢川という川をたどって歩いていきました。
等々力渓谷のことは知っているけれど、そこに流れている川はどこから来たかを考えたことがなかった。
私も長く世田谷に住んでいますが、その水がどこから来ているか知りませんでした。
色々調べてみると、谷沢(やざわ)川という川が等々力渓谷の源流の一つであり、しかもその川は、どうやら近所の農園周辺の湧き水が始まりらしいということがわかりました。
当日は、世田谷区桜丘にある中杉キッチンガーデンの農園主、中杉玲子さんにご案内いただいて、世田谷区桜丘4丁目付近に小さな水路を発見。
そのそばには、雨の時溢れた水をためる遊水地公園までありました。
その後、暗渠になってしまう谷沢川を追いかけ、途中「谷沢川湧水池跡」の碑を発見。
用賀を超えて、首都高の下で、やっと谷沢川は姿を現します。
国道246号線を渡ると谷沢川の両脇は遊歩道になって、ハナミズキがきれいでした。
その後、野毛大塚古墳→等々力渓谷、横穴古墳などを見て回って、はるか古墳時代の世田谷を思い、同じ地を踏みしめているロマンを感じる時間でした。
朝方は雨だった天気も、カラッと気持ちよく晴れて、久しぶりに皆さんいい笑顔で「はい!チーズ」
偶然の地域のつながりのドキドキが楽しい
全長およそ7Kmの距離を、今日初めて会ったような人たちが、何でもない会話をしながら、歩きました。
春の空気を感じたり、景色を見たり、楽しみ方は人それぞれ。
一方で、一つ共通しているのは、自分が住んでいる地域を楽しもうという気持ちでしょうか?
そして出会った人たちとも、偶然にも、今日会えたということに、ちょっと心がときめきます。
今は、ネットでなんでも検索し、予約していく時代。
なんでも予定を立てて、動く時代。
でも、偶然の出来事って、思いっきり気持ちがドキドキして楽しいんですね。
歩く道やスケジュールも、臨機応変に変えて、参加者の方々の方が、より地域のことを知っていたりして、突然先生になっていただきました。
人のつながりと未来志向
ジュエリーショップでなんで遠足?
正直、主催している、私たちもわからないけれど、
地域の人たちと楽しめることを一つずつやっていくことと、
未来を見据えた新しいデザインやものづくりを提案をしていくことは、
きっとどこかでつながっている。
そう信じたい。
閉塞感にとらわれている時代の中で、
楽観的(ポジティブ)にものごとを捉えていくには、なにげない日常の人のつながりと、未来志向の「この先に、ワクワクすることがあるだろう」という気持ちが大事だと思います。
地域の人と関わることで、今人々が感じていることを肌で感じる必要があるから、きっと私たちにこの「遠足」に、意義を感じているのでしょう。
何より、久しぶりに、晴れやかに楽しかった。
わくわくした気持ちを提案するのが、デザインであり、幸福につながるとしたら、
それが、私たちの地域にあるお店の役割であり、それは私たちのものづくりとつながっていくと思います。
今回嬉しかったのは、遠足に参加した何人かの方々が、うちでつくったジュエリーを着けて遠足に参加してくださったことです。
スニーカーにズボンにジュエリーなんです。
今は。そしてこれからも、多分。
デザインと地域
デザインとローカル。
得てして、それは感性の優れたデザインとは反対のベクトルを向いているように思われがちだけれど、
人々の心地いい生活には、デザインを味わう感受性が大切だと思います。
一方で、デザインする側も、人々の中に飛び込んで、実感を得てデザインをしなければならない。
私たちが2021年リリースした『MENTOSEN』は、『面』や『線』の美しさを追求して
「複雑化してしまった世の中で、周りの装飾や雑念を払って、本当に大切なのはどんな輪郭だったのか、
どんなことだったのかを考えてみよう」ということを問いかけています。
デザインと地域社会。
その答えは、まず足元から、
身近な人たちと楽しむことから、それがシンプルにものごとを考えるヒントなのかもしれません
とにかく、楽しかった。
また企画します。
MENTOSEN 米井