つかう人とつくる人は≒になる

新しいリソースで、仕事の構造が変わってくる

今度、私が主催しているジュエリー・アーティスト・ジャパン(JAJ)で、Fushion360のセミナーをやることになりました。

Fusion360は、3D CAD/CAM/CAE ツールです。クラウド上のプラットフォームですべてのプロセスを繋ぐことができるソフトです。

たとえばこのソフトを使えば、ジュエリーだけではなく立体のものの原型をつくることができます。

別にFusionである必要はないのですが、今回エバンジェリストの藤村祐爾さんがプレゼンをしてくださることになって、もとても楽しいことになりそうなので、お願いしました。

実はこのソフト年間1000万以下の売上げの人は無料で使うことができます。

非常にオープンなリソースです。

つまり、お金をかけずに、だれでもモノの原型ができてしまうということです。(原型にするには、3Dプリンターや造型機が必要です)

こんなことをここに書いたら、一般の人がやり始めて、私たちプロフェッショナル?は商売上がったりなのでは?と思うかもしれません。

私は、それで大いに結構だと思っています。

実は、今このセミナーに集まって来ている人たちも、従来のジュエリー制作をやってきた人たちの中でも意識の高い人しか参加登録をして来ていないように思います。

また、圧倒的に若い人が多い。

プロとアマチュアの境目

新しいことを、意欲的に、あるいはその時代時代の感覚を持ってやることが仕事になるのだと思う。

これからは、プロとアマチュアの境目というのは、どんどんなくなっていく。

そして、好きこそものの上手なれ…ではないけれど、お金をもらってやる人より、お金をもらわずとも、好きで好きでたまらないという人にはかなわないだろう。

ただ、それを事故やクレームなく、しかも社会にズムーズに流していく、そういう構造こそがプロフェッショナルの仕事であると思う。

これからの仕事は、好きで好きでたまらないとんがった才能の人と、それを社会の要望にあわせてきちんとした仕事の形にしていく人。

そういう人たちで成り立っていくのだと思います。

だから、今回のセミナー素人の方でも、どうぞいらっしゃってください。

ただ、Fusion360を習得して、好きなように扱えジュエリーにしていくまではやはり実物でのジュエリー制作の技術が必須です。

そして、そこにはやはり、人の絶妙な感覚であるデザインや、人のよりどころである、伝統みたいなものを時間をかけて熟成させることが必要になっていくのでしょう。

つかう人とつくる人は≒になる

まだまだ、私にはこの先のことはわからない。

けれど、オープンな姿勢で共有して、皆でつくりあげていくという事業の形が一番広がりやすいように感じています。

つかう人とつくる人は別の人。

という意識を変えていかないといけないと思う。

「つくることは生きること」

人は古代から、様々なものを自分でつくってきた。

けれど、大量生産、大量消費時代はものづくりを人の手から剥ぎ取っていった。

今テクノロジーを通じて、少しずつ一般の人たちの手に戻ってきた感じがしているのです。

つかう人とつくる人は、少しずつ近づいて、限りなくイコール(≒)になってくるかもしれません。

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