日本の金工の仕事とジュエリーの可能性
先日、イギリスから来日中の、エングレーバー(彫りのクラフトマン)Castro Smithを、象嵌(そうがん)のアーティスト鹿島和生先生のアトリエに連れて行く機会を得。私もずいぶん勉強させてもらいました。
「象嵌」は、金属に金属をたたきこんで模様を作っていく技法です。この鹿島先生は「鹿島象嵌」の5代目継承者。つまり江戸時代初期から続く家柄。鹿島象嵌は、日本で初めて鉄以外の金属に象嵌を施す技術を編み出した、革新的な技法。常に進化していく心構えがあります。
こう、書くととってもお硬く難しいように思えますが、和生先生はすごくラフ、それでいてすごい技術と感性を持っています。海外からのお弟子さんも多いのです。Castroがインスタで載せた動画はあっという間に1000回のビューを得ています。日本より海外のほうが関心が高いのがわかります。
この日本の象嵌、実にシンプルで美しい。そのデザインは無駄が無く、かなりコンテンポラリー。
日本の金工の仕事って、本当に洗練されていますし、何よりバックに長い歴史がある。そういう物は、存在感が際立ちます。これ、ジュエリーのデザインと組み合わせていったら、なんてクールでかっこいいんだろう。
女性に向けて
こういう工芸系って、あまり女性には受けない。
もうちょっとリングやペンダントなど、一般に使えるものに落とし込んで、なおかつクールでモダンでなければいけない。そこを創っていくのが、私たちジュエリーのプロデュースをする人間やデザイナーの仕事なんでしょう。
こういう日本の仕事がバックにあるものを、特に働いてキャリアのある女性には着けている女性はすてきだなって思います。この先、シンコーストゥディオで挑戦してみよう。象嵌は1つの課題です。
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