富山の薬売りさん

富山の薬売り恐るべし
先日、職場に富山の置き薬、いわゆる富山の薬売りが来ました。
この商売は何百年も続いているだけあってかなりすごい。
薬を薬箱ごと各家庭に置いておき、使った分だけ料金をいただくというシステム。
何ヶ月かに一回訪問して、また新しい薬を補充していく。

歴史的には、どうやら、関が原の戦いの後、加賀藩から独立し財政的に苦しくなった富山藩が始めた事業で相当の歴史があるらしい。
富山の薬売りの脈々と繋がる基本理念は「先用後利」。
先用後利は「用いることを先にし、利益は後から」という考えで「用を先にし利を後にし、医療の仁恵に浴びせざる寒村僻地にまで広く救療の志を貫通せよ。」という社会的貢献をきちんとうたっている。
Wikipedia
また、顧客管理簿や得意先台帳のことを懸場帳(かけばちょう)といって、その家の家族構成から、服用履歴、集金履歴が全部載っているそうだ。
また、なんともいいのが薬のネーミング

富山の薬売りさん

「赤玉小粒はら薬」「ヒフダイヤ」ほらほら、有名なあのお風呂屋さんの黄色い桶の「ケロリン」もそうです。
富山にはたくさん独自の薬を作っている会社があって普通あまり薬局には並ばないようなネーミングの薬とレトロなデザインがたくさんあるんです。
すばらしい独自性と深い理念。
なんかそういう歴史をしょって営業に来られると、断れません。
今、ぽつんと薬箱が置いてあります。

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