バウハウス展 大量生産の中に息づくデザイン

バウハウス展に行ってきました。

「バウハウス」ご存じですか?
1919年にドイツ、ヴァイマールに誕生した造形学校です。
「すべての造形活動の最終目的は建築である」という考えから自己表現だけに偏らず技術的な能力をもつ芸術家を育てました。
今では、当り前になっている、大きなガラス張りの建築や、機能的なキッチンなどもこのバウハウスが生み出してきたもの。
バウハウス
その中で驚かされるのが、アート感覚に満ちているのに、大量生産としてのプロトタイプ化(原型化)されるつくり方を目指していたこと。

大量生産とアーティスティックなデザインというものは、相反するものだとずっと考えて来た私にとってかなりの衝撃でした。
ある程度の大量生産でプロトタイプを造ったものでも、新しい感覚のデザインは出来るし、様々なことを世に提起していくことが可能であるということを、今でも残るバウハウスの建築物は無言で語っています。

そして、これが日本の工芸運動の「用の美」にも共通な感覚に思えて、同時代に全く違う国で、考えている根本は同じという不思議を感じてしまいます。

バウハウスはその後、ヒトラーの圧政で1933年には閉鎖され、わずか14年の短い歴史に幕を閉じました。
しかし、そこで生み出された精神や感性は今でも全く古くなく、世界中に影響を与え続けています。
おそらく私にも。

「バウハウス・テイスト バウハウス・キッチン展」はパナソニック電工、汐留ミュージアムで12月12日まで開催しています。

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