金属の質感の表現って面白い
ものには何でも「質感」というものがあると思っている。
ぴかぴか光っているのが金属という、既成概念があるので、金属の質感ってあまり語られることは無い。
だけれど、これがすごく面白い。
手前味噌になるけれど
その中でも、マットな質感も実はとても魅力的。
金属って硬いっていう思い込みがあって、こういうテクスチャーをつけてみると、とても柔らかく感じるから、ハッとするのかもしれない。
またはこんな風に、実際の郡上紬(ぐじょうつむぎ)自体から、模様をとってしまったり。
こちらはもはや、金属ではなく布のようでしょう。
金属の表現は日本のアイデンティティ
この金属のつや消し感というのは、非常に日本人の感性に深く関わっていると思う。
たとえば、金箔って、かなり渋い表面の感じがあって、そこがまた良くて魅かれるのではないかと思うのです。
また、日本には明治初期の頃まで、大名がかかえる刀の装飾をする職人がいて、その人たちはこういう「鏨(たがね)」などを使って、金属に様々な模様をつくったり、彫ったりしていました。
硬いものだって柔らかい。柔らかく見えても頑強。
金属って、目で見ていたり、光っていたりすると、「硬い」って感じてしまうけれど、本当にそうなのかな。
確かに硬いのだけれど、純金や純プラチナって思った以上に柔らかくて、普通には磨けない。
その表面的な質感で、感じ方っていうものは変ってくるんじゃないだろうか。
それって、世の中の色々なものでもそうだと思う。
一見、難しいそうなことも、もっと単純化して、お互いに分かり合えるように話してみる
堅そうな人も表面を変えてみたらどうだろうか?
案外、柔らかい思考の持ち主かもしれない。
1つの表面的な印象に捉えられないで、「硬いものを柔らかく」考えていけるってかっこいい。
コメントを残す