働く女性が地域でつながりを求めている
「ちとふな働く女性ミーティング」という集まりを時々開いています。
とても小さなコミュニティで、世田谷小田急線の千歳船橋に関わりがあり、本気で働いて来た女性たちのゆるい集まりです。
年代的には、40~50代、ちょっとその上もいるかなあという世代。
私もまさにこの世代なのですが、彼女たちは本当に肩の力が抜けていてて、気持がいい。
ずっと仕事を続けて、結婚したり、子育てしたり、独身で来てしまったりと、プライベートはそれぞれです。
参加者の仕事は国際的な仕事をしている方も多く、教師、農業など様々ですが、仕事が自分のアイデンティティの一つになっているという方々です。
「今まで、がむしゃらに働いてきて、会社や仕事の人間関係はあったけれど、自分が住む地域で人とつながることは、今までなかった」と言います。
最近感じるのは、こういうキャリアのある女性たちが一通りの仕事をしてきて、今、地域でのつながりを求め始めているということです。
彼女たちの20-30代の頃は「ワークライフバランス」なんて言葉も無く、ひたすら男性と同じように働くものだと、思い込んでいたように思います。
一番ではなかったから
以前この集まりに参加している方々と話していて、「私たちが仕事を長く続けてこられたのは、一番ではなかったから」と口々に言っていました。仕事も、家庭も、その他もある程度中途半端でいいと割り切ることができる、それって、移り変わる社会情勢の中で生き抜く賢い能力かもしれません。
確かに、「まあ、こんな感じでいっか」という、程よい適当さがコツだったのかもしれません。
こういう女性たちが、地域社会に戻ってきてくれることは、とても可能性を感じるのです。
経済優先の波に飲まれて、効率化、均一化されている社会で、たぶんずっとマイナーな存在だった彼女たち。
社会の第一線で働いている、スピード感や人の動かし方を会得し。けれど、一方で今までの古い意味の無いルールとか既成概念に「アホみたい」とサラっと言ってのける勇気がある。
「負け」の気持ちをどこかで知っている人たち。
「一人の人として生きる」という価値感。
こういう人たちが、地域に入り込むと、仕事をして来た人も、そうでない人も、あるいはもちろん男性も含めて、面白いことになりそうだと感じるのです。
求められるモノとは
では、そういう人たちに、今、私たちのようにモノをつくって提供する側は「何ができるか」ということを考えます。
そして、そういう女性たちに必要とされているのは、強い心構えが感じられ、さらに自分のルーツをどこかに感じられるモノ、そして+コミュニケーションだと思います。
表面的なデザインやモノづくりはすぐにバレてしまう。
「モノとは何か?」それは、ジュエリーなどという、下手に高価で、100年でも引き継げてしまうモノだからこそ、考えなければいけない課題だと、改めて思うのです。
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