SHINKO STUDIO | ジュエリーリフォーム&デザイン東京 – シンコーストゥディオ

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デザインとものづくり - 人とデジタルの関係を考える

kumihimo shop

栗本組紐店Kurimoto Kumihimo

栗本組紐店

うちの絹紐は紐と紐が交差するとき、キュッという新雪を踏みしめたような音がするんです。この「絹鳴り」は質のいい絹だけでしか味わえない醍醐味です。

栗本組紐店は三重県、伊賀にある組紐製造会社である。1925年創業当時は養蚕を営み、製糸業をしていた。ところが、第二次世界大戦で空爆により桑畑が焼かれてしまう。戦後はその試練にも負けずに組紐製造業に転業を果たし、美しい組紐を製作してきた。

絹の組紐の製造工程は実に複雑だ。まず最初に糸に撚り(より)をかける。その後、優れた感触感と光沢感を得るために煮沸。そこで初めて組紐のデザインを決め、糸の組み方、幅、厚さ、長さ、硬さなどを検討していく。

組紐の命である色。染色は同じ染料を使っても気候条件により浸透具合が微妙に異なってくるので熟練の職人が色具合を確かめながら丁寧に染め上げる。そして20もの全工程を経て出来上がるのが、シンコーストゥディオの組紐ブレスレットになるのである。

シンコーストゥディオの組紐のブレスレットの発想はこの栗本組紐店の存在無しでは生まれなかった。製作する際、シンコーストゥディオのコレクションとしてはどうしても美しい日本の色にこだわりたかった。絹の組紐のならではのピンとした張りが欲しかった。その要望に委細にわたり応えたのが、栗本組紐店である。染め、硬さ、太さ、試作を何度も繰り返し出来上がった。

組紐ブレスレットはたった1.2mm幅の組紐の世界に、仕事への熱い情熱と、伝統がつまっている。物造りの本来あるべき姿を語りかける逸品である。

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